洋ランとHIPHOP

1990年後半に多感な時期を過ごした男子で
BUDDHA BRANDの人間発電所を聴いてhiphopにお熱になってしまった人は少なくないと思います。

 

 

 

私もその一人で、
さらに18歳の時に回転倶楽部のシオさんのヘッドスピンを生で見てからどっぷりとB-BOYINGにはまり、30歳手前までB-BOYINGに肩までビバノンしていました。

 

30歳を超えてから出会った原種の洋ランは
そんな多感な時期に出会ったhiphop、B-BOYINGと同じくらいの衝撃でした。

 

 

 

さて、タイトルの「洋ランとHIPHOP」です。

原種の洋ランとの出会いはhiphopのそれと同じであったと共に、
洋ランという特異な生物を学び、知っていくにつれ、洋ラン自体にhiphopの精神性を感じるようになりました。

 

 

 

HIPHOPとは

私は、hiphopは学問であり、その精神性はminorityidentityにあると思っています。

 

かなり、かなり噛み砕いた解釈になりますが、
つまりは、問題定義と主張であると。

 

 

 

洋ランとは

ランは地上に最後に現れた植物といわれています。

有利な生育場所(土)はそれ以前に出現した植物がすでに占領していました。
なのでランが生き残るには他の生物が生育できないような場所、木の上や岩の上、土の中、そんな所しかなかったのです。

言わばスラム。

 

ランは特殊な環境に適応するため、
草姿、根、茎、葉を変化させ、菌類との共存関係を作り上げ
貴重な水分の蒸散を抑え効率良く光合成する仕組みで環境に適応し、
花の形態はそれぞれのポリネーター(花粉媒介者)に合わせて機能的に進化し、
人智を超えた多様で奥深い生態となったのです。

 

 

 

 

洋ランとHIPHOP

ランは進化の過程において、他の植物にはない過酷な環境に身を置き続けてきました。
特異な進化をなしたランは今では約2万5千種を有し、被子植物の1割を占める最大の科にまで拡大したのです。

容姿、形にこだわらない柔軟な進化を遂げたランだからこそなしえたものだと思います。

 

一見すると異なる植物のように見えるラン、
その容姿からランという生物が放つidentityをビシバシと感じます。

 

 

 

サンプリングから滲み出るプロデューサーの”それ”

ブレイクダンスのオリジネーターの”それ”

フリースタイルラップの”それ”

 

 

様々な要素、様々な人、”それ”はとても魅力的で崇高で、心を打つものです。

それを私はランにも感じちゃた。というわけなんです。

 

 

 

 

 

それでは、
まずはラン科というくくりで見てみましょう。

orchid

プリッとしたのもいれば、編物みたいなヤツもいる。
多肉植物みたいなもいれば、ただの草もいる。

 

 

 

次は、属のくくりで見てみましょう。

 

 

 

 

Dendrobium

Dendrobium

 

 

 

 

Bulbophyllum

Bulbophyllum

 

 

 

Ceratostylis

Ceratostylis

 

 

 

 

Angraecum

Angraecum

 

 

 

 

 

 

同じ属でもこんなに違う。それでもランである。

これはほんのほんのごく一部。

奇妙奇天烈な植物”ラン”

 

いかがでしょうか?
この植物、面白くないですか?

 

 

 

 

 

 

終わりに、
自分を形成するにあたって重要な出会いとなった映画とアーティスト

Saul Williams – Slam-

 

 

戦いは暴力ではなく、想像力であることを学んだ映画でした。

ランもきっと想像力が豊かな生き物なのだと思います。

 

Category