洋ランの栽培に必要な道具って何???
洋ランに心をバチボコにイワされて、それを初めようと思った時、何から始めたらいいんだろう。何がいるんだろう。。。
はじめは【不安】しかありませんでした。
ググってもなんかしっくりくる情報がない。情報はあるけど、なんかイメージできない。
そんな感じで手探りしながら、本を沢山買って、いろんなところに足運んで、大先輩たちに話を聞いてやっているのですが、これは趣味としてのハードル高いな、、、と。
もっともっと同年代の人に興味を持って欲しい!!! そのためには敷居をもっともっと低くしないといけない!!!
よし、インプットしたものを自分なりにアウトプットしてみよう!!
洋ランなんてできるのかな?という、みなさんの不安をバチコンと解消しよう!!
洋ランを好きになってもらおう!!!
そのために、これから数回に分けて、簡単な始め方を書きたいと思います。
第一弾はこれ!!!
未知の植物【蘭(orchid)】
蘭を育てるのに最低限必要な道具は何?
1. ランはどこで生きている?
まず、蘭の生き方を知りましょう。
ランは主に【地生ラン】と【着生ラン】、2つの種類に分類されます。
他の植物と同じように地中に根を生やして生きる【地生ラン】と、木や岩の上に根を這わせて生きる【着生ラン】
ラン科植物の約8割は【着生ラン】で、乾季には数ヶ月も雨が降らず乾燥に耐える様に進化しています。胡蝶蘭もそれです。
基本的に木や岩の上で生きているので、根っこむき出しのワイルドスタイルで生きています。
水分とか養分とかどうやって得ているの???
不思議はつきません。その話はまた今度で今回はこいつらを家でバチコンするために必要な道具のご紹介。
まずは、こんな生き物だよ!っていうのをなんとなくイメージしてください。
2.最低限必要な道具一式
- 水苔
- 第三リン酸ナトリウム
- ピンセット
- ハサミ
- 素焼き鉢
- ラベル
- 最高最低温度計
- 筆
大体こんな感じです。
それでは、それぞれの役割を説明します。
1)植え込み材
植え込み材として水苔を使用します。
水もちと水はけが良く、有害でなければなんでもいいらしいですが、使いやすくて手に入りやすい水苔を使用するのがベストです。
少し大きめの園芸コーナーのあるホームセンターであれば必ずあります!
通常、乾燥された状態で売られていますので、それを使用する分だけ水で戻して使用する感じです。
軽くて、何より汚れない!!
室内でも気兼ねなく作業できます。とってもアーバンですね!!!
注意する点は1つだけ。
質の悪いものは買わない。これだけです。
最低でもAAのもの、できればAAA以上を使用してください。
こんな部屋で生活するの、嫌ですよね・・・
安くてランクの低いのはこんな感じ。
【水苔 AAA】で検索したら出てきますので、調子良さそうなヤツをポチればgoodです。
2)道具の管理
基本的にそんなに沢山の道具は必要ありません。
ハサミがあれば大体OKです。あとは、植替え時の根の整理でピンセットを使用するかな?くらい。
とってもミニマムですね!
大切なことは必ず消毒すること。
消毒には第三リン酸ナトリウムを使用します。
こんな感じで溶解液にぶち込んておくだけです。第三リン酸ナトリウムはホームセンターや農協で手に入ります。
これ、めちゃくちゃ重要なんです。
消毒せずに道具を使い回すことは、人間で言えば、注射器の使い回しと同じ。。。
一瞬で全てを失いかねない恐ろしいこと。これは他の植物を触る時も同じですね。
3)植え込み鉢
鉢は通気性がよく乾きやすい素焼き鉢(テラコッタ)を使用します。
素焼き鉢はとても便利で、植物の管理で一番難しい水やりの時期を素焼き鉢が教えてくれるんです。
左が水がたっぷりの鉢
右2つがカラカラに乾いた鉢
鉢自体に水気が浸透するので、水気がたっぷりの鉢は色が濃くなります。
逆に水気がなくカラカラの鉢は色が薄くなります。
基本的に着生種の洋ランは乾燥に強く進化しているので、カラカラになってから水やりをすればOKです。
超スパルタで!!大先輩たちが言っていました。
「手をかけないヤツほど良く育つ。」
手がかからず、さらに水やりのタイミングが目でわかるなんて、とてもわかりやすいですね!!
そして、ランには必ずラベルが付いてきます。
ラベルのないランはだめです。
ランには原種・交配種を問わず全てに名前が付けられていて、イギリスの王立園芸協会(RHS)に登録されています。
ラベルは、その株の名前や受賞記録、交配の系統などをが記載されていて、いわばランの身分証明書です。
ペットの血統書と同じです。
ラベルのないランはどんなに素晴らしい株でも「価値のないもの」となってしまいます。
僕は、鉢に書いて、ラベルは別に保管しています。
筆は葉にゴミがついた時にでもこちょこちょしてあげてください。
4)温度の管理
着生ランの多くは熱帯・ 亜熱帯地域で自生しています。
もちろん、日本は自生地と環境は異なります。
失敗の原因の多くは温度管理になると思います。それを解決するのが、これ「最高最低温度計」です。
これは、その日の最低温度と最高温度を記録してくれるので、もし、何かあった時、その時の記録を参考に対処方法を考えることができるようになります。
これは少しハードルが高いですね。。。
本当に必要か?と言われれば。まあまあ、、、という感じですが、
あれば「やってる感」が増します!!
以上!!!
最低限必要なものはこれだけです。
ピンキリですが、ものによっては1万円もあれば全て揃えることができます。
土や肥料、鉢底石やスコップ、バケツなどなど・・・が不要。
実は他の植物より簡単なもので育てることができるんです。
汚れないし、必要な道具も少ない、
このミニマム感は、実はとってもアーバンで若者向けの植物なんです!!
ということで今回はここまで。
次回は、「こんなランは絶対買ってはいけません‼︎」を紹介したいと思います。
最後に、
パタゴニアに、服を着たから絶滅してしまった「ヤマナ族」 と「セルクナム族」という裸族。
彼らは極寒の地にもかかわらず裸で生活していたが、近代的な文明の入植により服を着ることになり、服で繁殖した菌により病気になり絶滅してしまった民族。
着生という生き方を選んだラン。
極寒の地で裸で生きることを選んだ「ヤマナ族」 と「セルクナム族」。
植物と人間。異なる生物ですが、
生きるということに全てのフォーカスが当たっている。
なぜでしょう。とてもドキドキします。